キン肉マンで言うならジェロニモだ

五重のリングで名誉の戦死を遂げたためコメントは不可能です

キラメキ☆MMM BOP

世の中には「突発的に売れに売れるのだけど、数年後に一山100円ぐらいの勢いで中古盤が大漁市場な外タレアーティスト」とでも呼ばれるジャンルがあって、具体的に言うと、SHAMPOOとかB.I.S.とか、最近で言えばt.A.T.uがまさにそうなのですけど、簡単に言うと「理由なき一発屋外タレミュージシャン」なのですけれども。

で、『キラメキ☆MMM BOP』が突然聴きたくなった僕は、ハンソンもきっとそういう類のグループなのであろうな、と思っていたので中古盤を漁っていたのですが、意外と無い。どうしても聴きたかったので、レンタルで1st&2ndを借りたのですが、ゴメンよハンソン、キミたちを舐めてた。正直よさすぎ。2ndが特によい。若いくせに(当時10代!)こんなに熟練ポップス職人風味とは。曲調もバラエティーに富んでて正直ビックリ(1曲目"You Never Know"を聴いたときは、Tribe of Gypsiesかと思ったよ。)で、どっかで最近ニューアルバムをリリースしたという記事を読んだので、これから当たってみようかなあ、っと。

ああ、それで、言いたかったのはそういうことではなくて。こういう一発屋外タレのアルバムは、いわゆる音楽を普段聴かない非音楽ピープルがちょっと聞いて、「よいッ!」と思って購入する訳だ。

そうすると、いわゆる音楽を普段からよく聞く音楽ピープルは「どうせ単なる一過性の、子供だましの音楽なんでしょ。」と思って聴かなかったりする。実際は「あんな一般庶民が聞く音楽なんて低俗だから、音楽貴族である我々が聞くなんて、そんなカッコ悪いことできますか。」みたいな意識があるのは間違いないのですけれども、まあともかく音楽ピープルは聞かないわけだ。

で、非音楽ピープルは、一時期よいと思っても、音楽的情熱が薄いので、飽きるとすぐ売る。で、中古盤市場に大量に出回り、取引額はどうしても安くなる。中古市場に安価で大量に出回る一発屋外タレのアルバムを見て、音楽ピープルはさらに価値を低く見る、みたいな構造。

ただし、ここで舐めてはイケナイのは非音楽ピープルの鑑定眼(耳)であって、普段音楽を聴かない彼らを惹き付けるんだから魅力的な音楽なんだよなー、間違いなく。ただし、非音楽的ピープルの人々は音楽以外の部分(話題性とか)にも騙されやすいので、へっぽこなアルバムもあるにはあるのですけれど。ただ、音楽ピープルにもそれは言えるし、よりタチの悪いことに「王様の耳はロバの耳」的な部分があって、他の音楽ピープルがよいよいと言っていると過大評価する面はありますよね。

ともかく何でも先入観を持たずに接してみることが大切だよね、と自戒の意をこめて。